マイ・エレメント
2023/5/27 公開
ピクサー
①ピクサーが製作する27作目の長編映画。
②本作は、1970年代のニューヨークで移民の息子として育ったソーン監督の少年時代からシンスピレーションを得ており、街の文化や多様性を強調する一方、『招かれざる客』(1967年)、『月の輝く夜に』(1987年)、『アメリ』(2001年)といったロマンティック・コメディからもインスピレーションを得ている。
③長編映画『アーロと少年』の監督を務めたソーン監督が、ピクサーにコンセプトを売り込み、火と水の繋がりという発想に基づいて本作を企画。
④本作の7年間の製作期間は、2015年に公開された『アーロと少年』の公開後の家族との関係と密接に結びついていると語った。
⑤ソーン監督が最初にストーリーを提案し、製作を始めた時、彼は「火とは何か」と自問し、「人は、短期と捉えることができ、情熱と見ることができる。現実的に、火は燃え、火花を散らす。私たちがすでに火として認識しているものには、こうしたあらゆる要素があり、それがエンバーの個性を形成し始めた。ウェイドも同じ。水が透明とはどういうことか。彼は自分の感情を袖にして、流れに身を任せる。おかげで、すでに正反対だった個性が形成され、それらが重なり合うベン図を見つけなければならなかった。それが希望に満ちたマジックなんだ。私は、人々が関係を形成する可能性のある火花、化学反応を理解してくれることを願っている」と語った。
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⑦2022年9月9日、D23 Expoで、本作のファーストルックを発表した。
⑧本作の製作は、最終フレームが承認された後の2023年3月24日に完了し、スタジオと製作者の自宅の両方で7年間を費やした。
⑨ストーリー・アーティストのジェイソン・カッツによれば、チームは自宅からリモートで作業しながらストーリーを完成させたという。
⑩ソーン監督は完成時には目に涙を浮かべていたという。
⑪火のエレメントの言語については、『ゲーム・オブ・スローンズ』や『DUNE/デューン砂の惑星』(2021年)の言語を構築してきたディヴィッド・J・ピーターソンが、エンバー家族の一員である火の音をベースに「ファーリッシュ」を共同制作した。
⑫2023年5月30日、MotoGPドライバーのフランチェスコ・バニャイアが、彼のニックネームにちなんでペッコというキャラクターの声を担当することが発表された。ピクサー作品でモータースポーツ関係者がキャラクターの声を担当するのは5作目となった。
⑬スタジオのセットデザイナーたちは、ヴェネツィアやアムステルダムといった都市にシンスピレーションを求め、水路や都市を囲む建物には、計り知れないほどのディテールと工夫が凝らされている。
⑭新型コロナウイルス感染症の世界的流行のため、製作チームはリサーチのためにこれらの都市に行くことができず、エレメント・シティのインスピレーションを得るためにYouTubeでポイント・オブ・ビューの都市ツアーを何時間もかけて見た。
⑮現実世界の都市をエイリアンのように感じさせないために、プロダクション・デザイナーのドン・シャンクと彼のチームは、元素の進化と彼らの文明についてブレインストーミングを行った。
⑯本作では、ピクサー・キャンパス内の3つ大部屋で15万1000コア以上が使用され、過去のピクサーの長編作品と比較すると膨大なコンピューティング・パワーとなった。過去の作品では『トイ・ストーリー』(1995年)は294コア、『モンスターズ・インク』(2001年)は672コア、『ファインディング・ニモ』(2003年)は923コアが使用された。
2分の1の魔法
2020/3/6 公開
ピクサー
①キャッチコピーは『少しの魔法があれば、世界は変えられる。』『「一度でいいから、父さんに会いたい。」』『僕に魔法が使えたら、願いはきっと叶うはず・・・』
②ピクサーの長編映画としては22作目。
③2017年7月、ピクサーがD23 Expo 2017のイベントにてダン・スキャンロン(英語版)監督がオリジナル長編映画を製作中と公表。
④1歳の頃に父親を亡くした自身の経験が元になっている。
⑤主人公のイアン・ライトフット役にはトム・ホランドが、イアンの兄バーリー・ライトフット役にはクリス・プラットが起用され、2人は『アベンジャーズ』シリーズで共演経験があるため、プライベートでも仲が良く、声の収録を一緒に行った際はまるで本当の兄弟のように息が合っていた。
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⑦『アーロと少年』で音楽を担当したマイケル・ダナとジェフ・ダナ兄弟が本作でも音楽を担当している。
⑧日本版エンドソングにはスキマスイッチの『全力少年』が起用された。
⑨2020年3月2日、新型コロナウイスル流行の影響で日本公開日を3月13日から延期することが発表された。
⑩2020年5月25日に、当初の計画からおよそ5か月後の8月21日に公開することが発表された。
⑪2020年1月27日、サンフランシスコ在住のアーティスト”スウィート・セシリー・ダニアー”が、自身のユニコーンが描かれた車が本作で無断で使われたとし、著作権侵害による損害賠償と公開差し止めを行う裁判を起こした。
⑫本作の同性愛を示唆する1シーンをめぐり、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビアの中東4カ国では相次いで上映禁止になるという事態が起こった。
⑬検閲が厳しいことで知られるロシアでも上映禁止は免れたものの、「彼女」というフレーズが「パートナー」に差し替えられたほか、ロシア語吹き替え版ではスペクターの性別をあえて曖昧にしている。
⑭日本の字幕/吹き替え版でもロシア版と同じく「パートナー」という表現が使われており、同性愛者であるとはわからないように修正されている。
⑮本作の主題歌を担当したブランディ・カーライルもレズビアンである。
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①イアンとバーリーが魔法の石を探している時に開く地図には、「The Brave Wilderness ザ・ブレイヴ・ウィルダネス」(『メリダとおそろしの森』の英語タイト)と書かれている。
②ピクシー・ダスターズと呼ばれるオートバイギャングの妖精が手に持っているガムは、『インサイドヘッド』で登場した架空のガム商品「トリプルデント」である。
③「トリプルデント」のガムは、イアンの部屋のカセットプレイヤーの下にもある。
④『トイ・ストーリー4』で登場した、ボニーの家族が旅行中に立ち寄ったレストラン「ポルトリーパレス」のコップを、ガソリンスタンドの店員が使っている。
⑤本作ではピザ・プラネットがピザ・レルムという名前で登場。
⑥イアンとバーリーが魔法の石のありかを示す地図を求めてやってきた山奥のレストランでは、1940年にアメリカで公開された映画『ファンタジア』でミッキーマウスがつけるハットを店員たちがかぶっている。
⑦映画『The Sword in the Stone(王様の剣)』のパロディとして「The Sword in the Scone」という名前のお店が、イアンとバーリーの住む町にある。
⑧イアンの部屋の棚の上には、『アーロと少年』で登場するペットコレクターのフィギュアが飾られている。
⑨ゲームセンター内のシーンでケンタウロスのキャラクターが遊んでいるのは、「Prance Prance Revolution」というゲーム機で、これは1998年にコナミから出された「Dance Dance Revolution」のパロディ。
⑩本作でイアンとバーリーの声を担当したのは、マーベル作品のスパイダーマン役で知られるトム・ホランドと、スターロードとして知られるクリスパットなので、マーベルのトリビアも隠されている。
⑪バーリーが着ているジャケットにはアベンジャーズエンドゲームでサノスが使ったインフィニティガントレットのワッペンが付いている。
⑫右肩に書かれたヒドラのパッチは、マーベル映画に登場する悪の組織ヒドラ。
⑬ガーディアンズオブギャラクシーシリーズでスターロードは物語の中でたびたび音楽を聴くシーンがあったが、バーリーもミックステープを車の中で聞くという、音楽好きの一面がある。
⑭イアンは、髪の毛が青に対し、服は赤を着ており、スパイダーマンカラーである。
⑮イアンは、アベンジャーズエンドゲームの名セリフ「whatever it takes(なにがなんでも)」というセリフを使う。
⑯イアンとバーリーの住む家に、ピクサー次回作の『ソウルフル・ワールド』に登場するサックスプレイヤーのドロシア・ウィリアムズのLPレコードがある。
トイ・ストーリー4
2019/6/20 公開
ピクサー
①キャッチコピー『あなたはまだ―本当の「トイ・ストーリー」を知らない。』
②シリーズ初となるドルビーアトモスに対応した作品。
③ウッディの声を演じるトム・ハンクスは「今作のエンディングは歴史的瞬間でインパクト大、エモーショナルだ。最後はスタッフの方に顔を向けられなかった」とコメントしている。
④ミスター・ポテトヘッド役のドン・リックルズが2017年に亡くなったため、本作では過去3作品やテーマパーク、アイスショー、ゲーム用に収録されたリックルズの未使用の音声で登場。
⑤本作で初めて登場したキャラクターの声はフォーキーを竜星涼、ギャビー・ギャビーを新木優子がそれぞれ演じ、2人の参加はオーディションを経て決まったとのことで、唐沢も20年以上前に自身がウッディ役に選ばれた経緯が実はオーディションである事を後に語っている。
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⑦2016年には、さらに1年後の2019年6月21日へ延期する事が発表され、これにより、当初の計画から2年遅れての公開となった。
⑧日本語吹き替え版において、YouTuberのHIKAKINが声の出演をしているが、役名は発表されていない。
⑨エンドロールの最後に、原語版のミスター・ポテトヘッドの声優ドン・リックルズと、アニメーターのアダム・バークの追悼シーンが存在する。
⑩アンティークショップの番地が1200番になっているのは、ピクサーの本社がある場所がカリフォルニア州エメリービルのPark Avenue 1200番だからだ。
⑪アンティークショップのウィンドウにはEST 1986と表示されているが、これは「ESTABLISHED IN 1986」の略で1986年に設立されたことを意味し、ピクサーが設立された年が1986年だからだ。
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①本作のポスター内の壁に、『カールじいさんの空飛ぶ家』に登場するチャールズ・F・マンツとその右腕の犬達が描かれた絵画が飾ってある。
②ピクサー長編映画全てに見ることが出来る「A113」は、本作ではキャンピングカーのナンバープレートに書かれている。
③ボニーが幼稚園でフォーキーを工作するシーンで、『モンスターズ・インク』に登場するブーらしき人物が画面右側に写っている。
④『カーズ』や『ウォーリー』などに登場する石油会社「ダイナコ」のガソリンスタンドが登場している。
⑤移動遊園地のトイレは、『カーズ/クロスロード』に出てくるサンダーホロウ・スピードウェイのトイレと同じ。
⑥大抵のピクサー長編映画に登場するピザ・プラネットの配達トラックは、本作ではアクセルの足に入れ墨として登場している。
⑦「スター・アドベンチャー」の景品の1つに、『リメンバー・ミー』に登場するギターがある。
⑧ウッディがボーと再会した直後、ビリー&ゴート&グラフが『カールじいさんの空飛ぶ家』に登場するグレープソーダの瓶の蓋を咥えている。
⑨ピクサーの短編映画『ティン・トイ』に登場するおもちゃティニーが本作でも登場している。
⑩アンティークショップに映画『ファインディング・ニモ』で歯医者の男が使っていたゴーグルが置いてある。
⑪映画『カールじいさんの空飛ぶ家』のカールじいさんが使っていた杖も置いてある。
⑫アンティークショップの店の中でウッディが猫と格闘するシーンでは、画面左下に一瞬だけ映画『アーロと少年』のアーロのフィギュアが映る。
⑬アンティークショップに、映画『メリダとおそろしの森』のダンブロッホ王国の紋章の入ったお皿がある。
⑭アンティークショップに、『バグズ・ライフ』に登場したクッキーの箱がある。
⑮ゴミ収集の仕事をする大人としてシドが登場。
⑯トイ・ストーリーのショート・アニメーション「トイ・ストーリー 謎の恐竜ワールド」のキャラクターであるレプティラス・マキシマスが描かれているランチバッグが映る。
アーロと少年
2015/11/10 公開
ピクサー
①キャッチコピー『初めて、誰かを守りたかった―。』
②『インサイド・ヘッド』と並び、同年にピクサー映画が2本公開されるのは史上初である。
③アーロと少年を監督したのはのピーター・ソンだが、本当は『カールじいさんの空飛ぶ家』で監督と脚本を担当したボブ・ピーターソンがメガホンを執る予定だったが、同時期に『カーズ2』、『モンスターズ・ユニバーシティ』、そして『アーロと少年』などの作品を製作していたため、ボブ・ピーターソンは別の作品を担当することなり、代わりにピーター・ソンが指揮を執ることになった。
④アーロとスポットが他の恐竜に襲われて危機一髪のとき、Tレックスに救われるシーンはジュラシックパークがモデルになっている。